一般診療について

前のページに戻る

白内障

白内障とは、カメラのレンズにあたる水晶体が濁る病気です。正常な水晶体は透明であり、眼底というカメラのフィルムに光を集めることで外からの情報を取り入れる役割があります。

白内障になると眼底に光がうまく結ばれなくなることで、視界がかすんで感じたり、夜の運転時に対向車のヘッドライトが眩しく感じられたりします。水晶体の濁り方にはいくつかの種類があり、核白内障というものは近視化する、つまり手元にピントが合いやすくなるため、老眼が治ったと誤解されるケースもあります。

白内障を遅らせるための目薬治療もありますが、すでに進行した白内障に対しては手術によって視力を取り戻します。

主な症状
視界がかすむ、ライトがまぶしい、片目で見るとものが複数に見える、歳を取ったら手元にピントが合うようになってきた、など

原因

多くの白内障は加齢が原因となって進行します。水晶体の重量の約3割は蛋白質であり、水溶性蛋白質と不溶性蛋白質に分けられます。

若年者の水晶体はほとんどが水溶性蛋白質ですが、加齢とともに蛋白質の構造に変化が生じ、不溶性蛋白質が増えることで透明性が維持できなくなると言われています。水晶体は生涯を通して紫外線やその他の酸化ストレスにさらされており、徐々にその透明性を失うのです。

白内障が進行する代表的な原因として、加齢、喫煙、糖尿病、アトピー性皮膚炎、薬剤の使用(ステロイドなど)、外傷、先天性要因などがあります。比較的稀な全身疾患に伴って現れるタイプの白内障もあることがわかっています。

治療

軽度の白内障には、進行予防として目薬を処方する場合があります。ある程度進行した白内障は、手術以外では治療することができません。濁ってしまった水晶体を、超音波を使って破砕吸引し、代わりに人工の眼内レンズと呼ばれるものを挿入します。透明な眼内レンズによって眼底にきれいな光が再び結ばれるようになります。